第48回「シールドトンネル工法施工技術」講習会

大深度・長距離シールド
施工難度、高まるニーズと対応技術

大深度・長距離シールドの機械式地中接合

 本工事のトンネル深度の地質は、硬岩(qu=200MPa)、風化岩、砂礫(最大礫径300mm)、および、硬質粘土の多様な構成となっている。発進立坑(深度50.4m)から山岳工法により硬岩部を252m掘進した後に、坑内より泥水シールドを発進して風化岩~砂礫・粘土層を約1900m掘進し、機械式地中接合(MSD工法)により隣接工区のシールドと接合する。本稿では、大深度立坑の施工、山岳工法からシールド工法への切り替え地点の選定と対策、難条件(長距離・砂礫層・MSD対応)でのシールド機仕様の選定と施工結果、高水圧下・砂礫層でのMSD施工結果について報告する。

(株)間組 横浜支店 厚木作業所 所長  丸山 弘行
(株)間組 横浜支店 厚木作業所 主任  宮本 賢一
(株)間組 横浜支店 厚木作業所 主任  本山 康貴

大深度・長距離シールドの技術開発

 我が国の大都市圏では、新規インフラ整備を行う場合、大深度地下を利用することが多くなってきている。平成14年3月に施行された「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」により今後、ますます大深度地下利用制度の利点を活かした事業が計画・実施されていくものと考えられる。そういった背景のもと、都市トンネル構築において技術的に信頼度の高いシールド工法には、さらなる新技術・工法の開発が望まれる。
 本稿ではまず、大深度・長距離高速施工における当社の実績について紹介する。次に大深度・長距離施工における現在の問題点、課題と新たに求められる技術を抽出し、それらに対する解決策及び開発の方向性について述べる。

大成建設(株) 技術センター土木技術開発部 部長(技術士) 高見沢 計夫
大成建設(株) 技術センター土木技術開発部 課長代理    島田 哲治
大成建設(株) 技術センター土木技術開発部 係 員     廣富 聡

『リレービット工法』による玉石混じり砂礫地盤の長距離掘進

 春日井共同溝工事は、泥土圧式シールド工法により掘進延長6,800m、セグメント内径 φ4,200mm、最大径300mmの玉石混じり砂礫地盤を1台のシールド機で掘進する国内最長級のシールド工事である。当工事では、カッタビットを含むシールド機の耐久性向上が重要な課題となり、前例のない厳しい施工条件を克服するために、シールド機内から自由にビット交換が可能な「リレービット工法」を選定した。
 シールドは現在約3,400mの掘進を完了し、リレービット工法の有効性を確認することができた。本稿では、長距離対応シールドの概要とリレービット工法による掘進実績を報告する。

鹿島建設(株)名古屋支店 春日井共同溝JV工事事務所 所長(技術士)  辻井 孝
鹿島建設(株)名古屋支店 春日井共同溝JV工事事務所 次長  臼井 徹弥

大深度(103m)・高水圧下の長距離施工

 本工事は、最大土かぶり103m、地下水圧0.88MPaの大深度に計画された下水処理汚泥圧送管(φ3150mm)を泥水式シールドで施工するもので、上総層群の泥岩・浮石質砂岩中を施工延長4036mにわたり掘進する。
 施工計画では、?地下連続壁の止水確保、?ビット摩耗、土砂シールなどシールドの耐久性確保、?泥水輸送・処理設備の耐圧性、耐久性確保、?高推力・高水圧下でのセグメント品質確保 などについて検討・対策を実施し、現在、掘進中である。本稿では、上記計画の概要と途中経過、および、施工中に実施した追加対策について報告する。

(株)フジタ 首都圏土木支店 東俣野幹線作業所 所長  森 俊之
(株)フジタ 首都圏土木支店 東俣野幹線作業所 現場代理人  渋谷 光男
(株)フジタ 土木本部 土木技術統括部 トンネルシールド部  藤本 直昭

シールド全線で“内面平滑型セグメントを適用”
~急曲線・流入接続部にも対応~

 都市トンネルの効率利用を目指して二次覆工省略型シールドトンネルが増加している。雨水管渠では、内面の平滑性を保つために一般部では標準型として内面平滑型セグメントが採用されている場合が多いが、急曲線・流入接続部の特殊部では、個別に覆工・充填等を行っているのが現状である。
 今回、大阪市の下水道管渠築造工事では、3種類の内面平滑型セグメントを使用し全線二次覆工省略型のシールドトンネルの築造(仕上り内径φ5900mm)を行ったので、本稿では計画と施工状況について報告する。

(株)鴻池組 大阪本店 都島第二幹線JV工事事務所 所長   福井 敏幸
(株)鴻池組 大阪本店 都島第二幹線JV工事事務所 主任(技術士)  荒川 淳二
(株)鴻池組 大阪本店 土木設計部 設計課 主任(技術士)  阪部 久敬

機械式T字接合シールド工法(T-BOSS工法)による実施工

 近年、都市部におけるシールドトンネルは大深度化していく傾向にある。トンネル同士の接合は、接合箇所に立坑を設置して行うのが一般的であるが、大深度の立坑を構築するためには費用がかかり過ぎることや、交通量の多い道路上では設置そのものが困難な場合が多く、立坑を必要としない管渠同士の地中接合方法が要求されている。
 T字接合研究会では、シールド機に格納装備された切削補強リングにより既設トンネルを直接切削・貫入し、新設トンネルをT字型に機械接合するT字接合シールド工法(T-BOSS工法)の開発を行っている。
 本稿は、大深度(土被42.5m、水圧0.43MPa)での下水道再構築工事において適用した初めてのT-BOSS工法実施工について報告するものである。

東急建設(株) 土木エンジニアリング部 課長代理(技術士)  外裏 雅一
東急建設(株) 土木エンジニアリング部 課長(工学博士、技術士)  高松 伸行
東急建設(株) 首都圏本部土木事業部 部長  原田 喜可
東急建設(株) 機械技術部 課長  平間 利昭

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