第40回「最新の推進工法施工技術講習会」

– 厳しい施工環境下の推進工法 –
高品質へ向けての “施工計画と施工管理”

※本講習会は、継続教育(CPD)プログラム認定(単位数6.8)にて2015年10月に開催されました。

巨石を含む複合地盤の長距離推進施工計画と施工管理
掘進機内からのビット交換、障害物の目視確認・撤去で実現可能

 CMT工法の原点は、岩盤推進にあります。岩盤推進も一般土質と同様に変化が激しく絶えずビット交換の必要性に迫られ、 機内からの交換ができない岩盤掘進機では不適となります。このため、開発当初より切羽状況の確認・ビット交換の可能な 掘進機を基本構成として開発したのがCMT工法です。
  1000m前後の長距離推進を計画した場合、想定外の地盤変化や障害物に遭遇する確率は高くなってきます。の問題は管径の 大小を問わず推進工事の宿命的課題であり、この課題の対応なくして長距離推進の計画は無謀と考えられます。ビットの摩 耗確認・交換、障害物の目視確認・撤去など多くの課題対策が必要となります。 本稿では、本工法の技術構成と、その特長を活かした長距離推進の対応および施工事例について紹介します。

(株)推研 取締役営業部長  越智 和敏

厳しい施工条件におけるTWO-Way推進工法
超急曲線R=10mと大深度施工への対応技術

(1)呼び径φ900、R=100m+10m+200m+30m+50mの超急曲線を含む多曲線推進施工事例を紹介する。推進延長L=180mにおいて発進後約40mで交角104°R=10mでの超急曲線施工が必要となった。境界離隔はほとんどなく、失敗の許されない線形造形、低推力の保持が絶対条件であり、高度な技術力が要求された。
(2)大深度・高水圧下での施工事例。泥濃式推進工法では工法理論根底を再検証する必要があった。多様な条件のクリア、特に安全性の確保は施工性と表裏一体であり、当工法での取組みを紹介します。

ツーウェイ推進工法協会  竹内 貴亮

既設構造物への接続を含む推進工事の施工計画と施工管理について

 近年、都市部で行われる推進工事は、既設構造物への接続や大土被りでの施工が多数を占めています。また、周辺環境も振動騒音・飛散、粉塵など公衆災害防止への取り組みが大変厳しくなっています。
 本稿は泥濃式分割回収型エスエスモール工法よる既設人孔への接続方法や掘進機の回収方法、また、泥濃式推進における高土被り下での排土方法につき施工事例を基に記述し、さらに近隣へ公衆災害防止についての取組みを紹介します。

(株)ハンシン建設 土木事業本部 推進事業部 工事課長  福田 浩司

厳しい施工条件における推進工法の選定事例および工法紹介

 厳しい施工条件として、想定外の土層が予想される現場、残置構造物が予想される現場、到達立坑が築造できない現場、軌道・交通量の多い幹線道路横断・河川横断等の推進不能が許されない現場での推進工法の選定事例について、また、今までの推進工法では施工が困難な状況に対応すべく開発された工法を紹介します。

(株)東京設計事務所 関西支社 下水道第2チーム  十鳥 正憲

シールドトンネル内からの大口径パイプルーフ工事

 横浜環状北線は、横浜市の新しい交通ネットワークとして整備される横浜環状道路の北側区間に位置し、現在建設が進められている。当該区間は、家屋の移転と環境に与える影響を最小限に抑えるため、全延長の約7割をトンネル構造としている。
そのうち本工事は、ほぼ全線にわたる住宅地域下に、延長約5.5kmの併設トンネルを大断面泥土圧シールド(φ12.49m)によって構築し、その後出入口につながる分合流部をシールドトンネル内から地中拡幅により構築するものである。
 本工事での地中拡幅による分合流部の建設にあたっては、周辺地盤への影響を極力低減させるため、地山を支保して地盤変状を抑制する剛性の高いパイプルーフを施工している。また、坑内からパイプルーフを施工するための発進基地を、これまでに例のない大断面の拡大シールドの施工によって構築している。
 本稿では、分合流部の地中拡幅方法の概要と厳しい環境下で施工を行ったシールドトンネル内からの大口径パイプルーフの計画概要とその施工結果について報告する。

大林・奥村・西武横浜環状北線シールドトンネル特定建設工事共同企業体 副所長  藤井 剛

推進工法における「地盤改良工法」の適切な設計・施工について

  推進工法で安全に 施工するためには、良質な改良効果が発揮された「地盤改良工法」が必要不可欠であるといっても過言ではない。 しかし、実際には改良効果の過信や理解不足から充分な改良効果を発揮できず、トラ ブルが発生するケースが見受けられる。そのため、本報告では、下記に示す“6ケース” について、発注時に設計で計上されている改良範囲についての考察と、設計上の問題点や施工時の改善点について考察・提案いたします。
 【モデル6ケース】
  1.発進・到達防護工 2.低土被り施工 3.急曲線施工時の反力確保
  4.掘進機内からの注入 5.軟弱地盤と硬質地盤の層境付近 6.トラブル時の地盤改良他

ECO SEPED SHIELD工法協会 技術・積算統括  檜皮 安弘

多曲線施工における施工計画ならびに施工管理について

 都市形成の成熟化に伴い、地上の作業ヤードのみならず、地下においても主要インフラが輻輳しており、限られた空間内での施工が求められている。そのため推進工事においては、線形の長距離化や平面・縦断曲線の急曲線化、立坑の小規模化や構造物への直接接合、周辺環境への影響低減対策等が求められる。
 このような中、推進管品質や泥水材料は発展・進化しているものの、推進管の破損・推進停止等のトラブルや事故は少なからず発生しており、注入材料の不適合や掘進機・推進設備の能力不足、設計と実施工での条件相違等が起因していると想定される。本稿では、「泥濃式推進工法の基本」を改めて記載するとともに、多曲線・急曲線・長距離施工における施工管理および施工計画立案時の留意点について述べる。

(株)アルファシビルエンジニアリング 技術部部長  松元 文彦
(株)アルファシビルエンジニアリング 技術部統括課長  森田 智

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